自分の軌跡を形に


by kazuyuna
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2005年 07月 30日 ( 1 )

夜空に咲く華

夕食を終えた男達は、自転車にまたがる。
時刻は夜の九時まえといったところか。夜とはいえ、蒸し暑い。
家に帰って涼みたいという気持ちが、男達を足早にさせる。

家路を半分ほど進んだころだろうか。いつもと違う情景に出会う。
いや、情景だけではない。
ヒュー……ドン。街に大きな音が響く。
真っ暗だった夜の空が鮮やかな色に染まる。

「そうか。今日は花火大会か」一人の男がつぶやいた。
周りを見渡すと、道路に止めてある多くの車があることに気づく。

花火には人の心をひきつける何かがあるのだろう。
多くの人が足を止め、夜空の花火を見つめている。
見つめている、というよりは見とれていると言ったほうがよいだろうか。

ふと気づくと、男達は自転車から降り、空に見とれていた。
足早だったはずの男達が夜空を見上げていたのだ。

赤、白、黄色……。
黒色の画用紙に様々な色の花が描かれていく。
描かれては消え、また描かれては消える。
次はどんな色だろう。どんな花が描かれるのだろう。
気づけば、次を楽しみにしている自分がいた。

どれほど時間が経っただろうか。
ドン、ドン、ドドン。大きな音が連続して響き、再び空は元の色に戻った。
空が元通りになって、しばらくして気づく。
そうか、あれが最後に描かれた花だったのだ、と。

男達は自転車に乗り、再び家路を急ぐ。
夜空に咲いた美しい花を忘れないように、心の奥に咲かせたままで。

ポップ(ダイの大冒険)の名言】
 一瞬…!! だけど…閃光のように…!!! まぶしく燃えて生き抜いてやるっ!!!
 それがおれたち人間の生き方だっ!!!
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by kazuyuna | 2005-07-30 16:05 | 日記