自分の軌跡を形に


by kazuyuna
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FF3復活記念 創作小説

カテゴリに「小説」を追加しました。
今までいくつかあるのでカテゴリ作成しようかなということで。

さて。
昨日、某巨大掲示板のスレを見ていたら創作小説を書きたくなったので執筆。
まぁ、執筆というほどでもないんですけど……。

で、実際書き込んで見たところ割と評判が良かったのでブログにも記載。
え?順序が逆? 気にしない気にしない。

小説に入る前に登場人物などの簡単な説明を。
なお、ネタばれを多く含みます。クリアしていない方は注意を。


【人物・語句説明】

・クリスタル
世界の森羅万象の根源。風、火、水、土の4種がある。

・光の戦士
闇の氾濫を防ぐためにクリスタルが選んだ戦士。

・ルーネス
光の戦士の一人。
好奇心旺盛で前向きな性格の持ち主。

・アルクゥ
光の戦士の一人。ルーネスとは幼馴染。
思考は後ろ向きなところはあるが、博識ぶりは誰もが認めるところ。

・レフィア
光の戦士の一人。
容姿端麗でかなりの自信家ではあるが、根は優しい少女。

・イングズ
光の戦士の一人。
勇敢かつ、冷静沈着。4人の中ではお兄さん的存在。

・闇の世界
「くらやみのくも」が治める世界。
ルーネス達の世界を闇で覆おうとした。

・インビンシブル
天駆ける船、飛空挺の一種。古代に作られた巨大な戦艦。

・エリア
水のクリスタルを守っていた水の巫女。
魔物クラーケンの毒矢からルーネスを守るために倒れた。

・水の神殿(洞窟)
水のクリスタルが掲げられていた場所。

・シド
凄腕の飛空挺技師。ルーネス達を何度も助けてくれた。

・デッシュ
古代人の末裔。ある大事な任務を任されていたが記憶喪失になっていた。

・サラ姫
イングズが兵士を務める城の王女様。
密かにイングズに恋焦がれている。


こんな所でしょうか。
それでは、「祝!FF3復活記念小説」をクリックしてみてください。
(情景の描写を少なくするために台詞の前に名前を入れてます。
幾分未熟なものでご了承ください)



~悠久の風を受けながら~


闇の世界で出会った戦士達。そして大勢の仲間達。
ルーネス達は、皆の力を借りて闇の氾濫を食い止めることに成功した。
このお話は、皆を故郷に送り届けている時に起こった真実の物語。

――――インビンシブル内――――

ルーネス「悪い。ちょっとだけ時間、いいかな?」
レフィア「どうしたの?」
ルーネス「水の神殿に行って欲しいんだ」

船内の皆が不思議そうにルーネスを見つめる。
ただ、その中でたった一人。
幼馴染であったアルクゥだけは言葉足らずなルーネスの真意に気づいた。

アルクゥ「そっかぁ。エリアさんにお礼を言いに行くんだね?」
ルーネス「……ああ」
イングズ「そうだな。彼女にも伝えないとな、世界は平和になったのだと」

そう言い終るや否や、インビンシブルを操縦していたイングズは
進行方向を水の神殿へと向ける。
その時、レフィアの顔に陰りがあったことに気づいた者はいなかった……。

程なくして水の神殿へと到着した。
扉を開け、インビンシブルから降りてくる4人。

ルーネス「皆、ちょっとだけ待っててくれないか?」

ルーネスの言葉に対し、飛空挺内の仲間が反応する。

シド「世界を救ってくれた恩人じゃぞ?いつまででも待っておるわい」
デッシュ「大事な用……みたいだな。行ってきな」
サラ姫「わたしもついていきたい。
     でも、それではあしでまといになってしまいますね……」

船内に残る仲間達に暫しの別れを告げて水の洞窟に入る4人。
闇の元凶「くらやみのくも」を打ち払ったからなのか、邪気は感じられない。
自分達の住んでいる世界は平和になったのだという実感が沸いてくる。

そして、遂に4人は水のクリスタルへとやってきた。
水のクリスタルは輝きを放っている。
クリスタルが放つ光は、最初に見た頃よりもやさしく、つよく感じられた。
クリスタルを見つめ、各々が水の巫女エリアに語り出す。

アルクゥ「エリアさん、ありがとう。貴方がいたからルーネスは救われました」
イングズ「そして世界も。私達が今ここにいるのは貴方のおかげです」
ルーネス「……君にはいくら感謝してもしたりない。本当にあり……」

ルーネスの言葉が言い終わらないうちにレフィアが叫んだ。

レフェア「やめて!」
ルーネス「ど、どうしたんだ?レフィア?何をやめるんだ?」
レフィア「もう……もう、これ以上ここにはいたくないの。
      エリアさんを思い出したくないの。だって、だって……」

涙声になっているレフィア。
気の強いレフィアの涙を見た3人は驚きの表情を隠せない。
しかし、レフィアの次の発言は更に驚愕の事実を告げる。

レフィア「エリアさんを殺したのは私だから!」

レフィアの叫び声によって洞窟内に静寂が広がった。
その静寂は、いつまでも続くように思われた。

―――長い沈黙を破ったのはイングズだった。

イングズ「どういう……ことだ?」

イングズの言葉にアルクゥとルーネスも続く。

アルクゥ「だって、エリアさんはクラーケンの毒矢で……」
ルーネス「そうだ。彼女だけは俺を狙った毒矢に気づいていた。
      そして、俺の代わりに……」

レフィア「……違う」
ルーネス「何が違うんだ?」
レフィア「私も……私も気づいていたわ。ルーネスを狙った毒矢に。
     でも、足がすくんで動けなかったの……。
     このままではルーネスが危ない。
     心の中では、そう叫んでいたのに!」

レフィアの顔は濡れていた。
涙で。エリアを想う涙で。そして、ルーネスを想う涙で。
流れ落ちる涙を拭こうともせず、レフィアは言葉を続けた。

レフィア「でも、エリアさんは違った。
     何の迷いもなく毒矢へと向かっていったわ。
     ルーネス、貴方を助けるために。
     その結果、死ぬということは分かっていたのに……」

暫しの静寂の後、レフィアが再び口を開いた。

レフィア「だから!……だから、エリアさんを殺したのは私……なの」

ルーネス、アルクゥ、イングズの3人は言葉を返せない。
こんな時、どういう言葉をかけたらいいのか分からない。

レフィア「なんで?なんで私が光の戦士なの?教えて?誰か教えてよ
     仲間を救うことも出来ない、こんな私が光の戦士だなんて……
     教えてよ!」

レフィアの声に反応するようにクリスタルの光が強さを増した。
そして、強い光を放ったクリスタルがレフィアへと語り出した。

クリスタル「それは違います」

イングズ「この声は?」
アルクゥ「こ、こんなことって……」
ルーネス「エリアの声だ!」

クリスタルから聞こえる声はまさに水の巫女エリアだった。
エリアは優しく言葉を紡いだ。

エリア「レフィアさん。貴方は言いましたね。
    ルーネスさんを救おうとしなかった、と」
レフィア「……そうよ。私はルーネスを救おうとしなかった。その通りよ……」
エリア「それは……嘘です。私は知っています。
     貴方がクラーケンに対してシェイド(麻痺魔法)を使おうとしていたことを」
レフィア「……どうして。どうして知っているの?」

その言葉を聞いたエリアは続ける。
もちろん、ここにエリアはいない。
だが、聞こえてくるエリアの優しい声はエリアの微笑みを想像させた。

エリア「貴方は私よりも先に気づいていた。そう、矢が飛んでくる前に。
     クラーケンが矢を打とうとしている時に気づいていたのです。
     それを食い止めるために、貴方は魔法の詠唱を始めた。
     私は、飛んでくる矢でクラーケンの存在に気づいたのではないのです。
     貴方の詠唱姿を見て異変を感じとったのですよ」
レフィア「……間に合わなかったけど、ね」

エリア「そう……ですね。矢を放った直後に魔法の詠唱が終わったのでしたね」
レフィア「仲間を……ルーネスを救えなかったことに違いはないわ」
エリア「いいえ。貴方はルーネスを庇おうとしました。
     ただ、詠唱を終えたばかりで動けなかっただけ。
     だから、私のほうがルーネスさんに先に辿り着いただけなのです」
レフィア「……」

エリアの言葉に聞き入っていた3人はレフィアへと語りかける。

イングズ「……仲間を救おうとしなかったから光の戦士じゃない、か。
      何故そんなことを言うんだ?
      貴方の行動は仲間を救おうとした姿以外のなにものでもない」
アルクゥ「そうだよ。僕達は異変に気づくことさえ出来なかったんだ。
      レフィアがルーネスを救ってくれたんじゃないか!」
レフィア「でも……でも、私……」

涙で声にならないレフィアへルーネスが語りかける。

ルーネス「……認めている」
レフィア「……え?」
ルーネス「俺は認めている。レフィアが光の戦士だってことをな。
      いや、俺だけじゃない。ここにいるアルクゥ、イングズ。
      そして、世界中の皆がだ!」

アルクゥ「そうだよ!」
イングズ「胸を張るんだ!レフィア。
      貴方がいなければ世界は闇に包まれていた」
ルーネス「お前が気に病むことなんてないんだ。
      だって、お前は助けようとしてくれたじゃないか。
      その優しさが、そのレフィアらしさこそが
      光の戦士である何よりの証拠だ!」

レフィア「みんな……。ありがとう……。私、皆と出会えて良かった。
     光の戦士が皆で……本当に良かった!」

レフィアの声を聞いたエリアが安心したように言葉を発する。

エリア「そう。それでこそ光の戦士達。やさしくて、つよい。光の戦士たち……」

その言葉を最後にエリアの声は聞こえなくなった。

私達は忘れてはならない。世界を救ってくれた4人の戦士達を。
私達は語り継がなければならない。光の戦士を支えてくれた人達のことを。

クリスタルは悠久の風を受けながら光を放っていた。
決して失われない永久に続く光を……。

―――Fin―――
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by kazuyuna | 2006-09-01 19:12 | 小説